絶対に行かねばならぬ日本の名湯を選ぶ

いつの間にか年を重ねてしまいました。
生物である以上、確実に生の残り時間は少なくなっていきます。
旅好きの筆者には、行かねばならぬ「温泉地」がたくさんあるのですが、残りの時間(特に健康寿命)というものを考えて、これからは慎重かつ迅速にリストをセレクトしなければなりません。
現代の我々が訪れておきたい温泉ということを考えるに当たって、いくつかの指標が必要となるわけですが、全国単位でのいわゆるメジャーな「名湯リスト」というものがいくつか存在します。
今回は、それらを参考に、とりあえず単純な客観指標をもって、死ぬまでに訪れたい温泉(地)の目安を探してみます。

著名な名湯リストを選んでみる

リストを選ぶにあたっては、ある程度以上の信頼性が欲しいところですが、近年で評価される名湯リストとして、『名湯百選』『日本百名湯』『にっぽんの温泉100選』の3タイトルを選びました。
実は、この記事の当初の予定では、この3タイトルのそれぞれのリストを記事内ですべて並べるつもりだったのですが、あまりに冗長になり過ぎるため、各タイトルをそれぞれ個別記事として作成し、それらを参照しながら当記事の目的を達成することとしました。
という訳で、以下の3タイトルは簡易な説明とともに当サイト別記事リンクというかたちでここでは列挙させていただきます。

『名湯百選』

NPO法人健康と温泉フォーラムが、温泉療法医がすすめる温泉として選定した日本の温泉の一覧です。
1986年に発足した同団体が、医療的見地からおススメしているリストです。

『日本百名湯』

日本経済新聞社によって選ばれた100ヶ所の温泉です。
元々このリストは、同社の2000年から2002年までの人気連載企画で、温泉学の専門家である松田忠徳氏の執筆によるものです。

『にっぽんの温泉100選』

観光経済新聞が1987年から毎年主催、発表している温泉地のランキングです。
旅行会社やOTA(Online Travel Agent)といった旅のプロの投票によって選ばれ、観光8団体による審査委員会が認定しています。

3つのリスト全てで選ばれた温泉は…

物事の評価の基準として、複数の好評価を得ているモノはやはり外せません。
3つのリストで重複する温泉地を以下に列記(日本列島の北から南へ地方順)しました。
また、各々の高評価に敬意を表して、各温泉地の簡単な説明も加えておきます。

  • 登別温泉(北海道): 多種多様な泉質が湧き出る、北海道を代表する温泉地。地獄谷と呼ばれる源泉地帯は圧巻です。
  • 酸ヶ湯温泉(青森県): 強酸性の硫黄泉が特徴で、古くから湯治場として知られています。ヒバ千人風呂は名物です。
  • 鳴子温泉郷(宮城県): 個性豊かな泉質を持つ5つの温泉地(鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉)の総称。こけしの里としても有名です。
  • 作並温泉(宮城県): 広瀬川の渓谷沿いに湧く、静かで落ち着いた雰囲気の温泉地。美肌の湯としても知られています。
  • 乳頭温泉郷(秋田県): ブナの原生林に囲まれた、秘湯ムード漂う7つの温泉(鶴の湯温泉、妙乃湯、黒湯温泉、蟹場温泉、孫六温泉、大釜温泉、休暇村乳頭温泉郷)の総称。
  • 銀山温泉(山形県): 昔ながらの木造旅館が立ち並び、ノスタルジックな雰囲気が魅力。夜のガス灯が幻想的です。
  • 飯坂温泉(福島県): 歴史ある温泉で、共同浴場が多く、地元の人々との触れ合いも楽しめます。共同温泉である鯖湖湯が有名です。
  • 瀬波温泉(新潟県): 日本海に面した温泉地で、夕日が美しいことで知られています。石油臭のする独特の泉質が特徴です。
  • 月岡温泉(新潟県): 鮮やかなエメラルドグリーンの湯が特徴で、「美人になれる湯」として人気があります。
  • 鬼怒川温泉(栃木県): 雄大な鬼怒川渓谷沿いに広がる、関東有数の大型温泉地。温泉テーマパークなどもあります。
  • 塩原温泉郷(栃木県): 塩原渓谷に点在する11の温泉地の総称で、それぞれ異なる泉質を楽しめます。紅葉の名所としても知られています。
  • 那須温泉郷(栃木県): 殺生石やロープウェイなど、観光スポットも多い高原の温泉地。多様な泉質が楽しめます。
  • 草津温泉(群馬県): 自然湧出量日本一を誇る名湯。「湯もみ」の伝統と、湯畑を中心とした賑やかな雰囲気が魅力です。
  • 伊香保温泉(群馬県): 石段街がシンボルで、歴史を感じさせる温泉地。黄金の湯と白銀の湯の2種類の泉質があります。
  • 箱根湯本温泉(神奈川県): 箱根十七湯の中でも最も歴史が古く、玄関口として賑わっています。交通アクセスも便利です。
  • 湯河原温泉(神奈川県): 万葉集にも詠まれた歴史ある温泉地。都心からのアクセスも良く、保養地としても人気です。
  • 山中温泉(石川県): 鶴仙渓の美しい自然に囲まれた温泉地。俳聖・芭蕉も愛したとされています。
  • 湯村温泉(山梨県): 開湯1200年以上の歴史を持つ古湯。弘法大師が開湯し、後年は武田信玄の隠し湯であったとも伝えられています。
  • 白骨温泉(長野県): 乳白色の湯が特徴で、自然豊かな山の中に佇む秘湯の雰囲気があります。
  • 別所温泉(長野県): 「信州の鎌倉」とも呼ばれる歴史的な街並みが残る温泉地。3つの共同浴場があります。
  • 野沢温泉(長野県): 麻釜(おがま)をはじめとする多くの源泉があり、外湯めぐりが楽しめます。冬はスキー場としても賑わいます。
  • 下呂温泉(岐阜県): 草津温泉、有馬温泉と並ぶ日本三名泉の一つ。飛騨川沿いに温泉街が広がります。
  • 熱海温泉(静岡県): 海に近く、温暖な気候のリゾート温泉地。花火大会も有名です。
  • 修善寺温泉(静岡県): 桂川沿いに老舗旅館が並ぶ、風情ある温泉地。竹林の小径など散策も楽しめます。
  • 伊東温泉(静岡県): 豊富な湯量を誇り、多くの旅館やホテルが立ち並ぶ大型温泉地。マリンスポーツも楽しめます。
  • 有馬温泉(兵庫県): 日本三名泉の一つで、鉄分を含む赤湯(金泉)と、ラジウムを含む無色透明の銀湯の2種類の泉質があります。
  • 城崎温泉(兵庫県): 柳並木の続く温泉街が風情があり、外湯めぐりが楽しめます。カニ料理も有名です。
  • 三朝温泉(鳥取県): ラドン含有量が豊富な温泉で、世界的にも珍しい泉質。空気浴も健康に良いとされています。
  • 玉造温泉(島根県): 「神の湯」とも呼ばれ、美肌効果が高いとされています。勾玉の里としても知られています。
  • 道後温泉(愛媛県): 日本最古の温泉の一つと言われ、シンボルである道後温泉本館は国の重要文化財です。
  • 祖谷温泉(徳島県):「いやおんせん」と読みます。 険しい祖谷渓谷に湧く温泉。ケーブルカーで渓谷底の露天風呂へ行くことができます。
  • 黒川温泉(熊本県): 里山の風景に溶け込むような、落ち着いた雰囲気の温泉地。露天風呂付きの旅館が多いです。
  • 由布院温泉(大分県): 由布岳を望む、田園風景の中に佇む温泉地。おしゃれなカフェやショップも多く、女性に人気です。
  • 別府八湯温泉(大分県): 鉄輪温泉、明礬温泉など、個性豊かな8つの温泉地の総称。地獄めぐりは観光の定番です。
  • 嬉野温泉(佐賀県): とろりとした湯触りが特徴で、美肌効果が高いとされています。温泉湯豆腐も名物です。
  • 雲仙温泉(長崎県): 硫黄の香りが漂う、活火山である雲仙岳の山麓に位置する温泉地。地獄地帯は迫力があります。
  • 指宿温泉(鹿児島県): 名湯のみならず、砂むし風呂が有名で、海岸で温かい砂に埋まって入浴できます。

この抽出によると、37のリストとなりました。
筆者の雑な予想としては、6割くらい、つまり60ヶ所程度が3重複しているのではないかと思っていたのですが、思いのほか少ない印象です。
しかし、さすがに名の知れた温泉(地)が並びます。

あとは時間と資金との相談…

国内のみならず海外にもその名を馳せる名湯が並びましたが、それでもよほどの温泉好きでないと、範囲も広いため、この37をすべて踏破している方はそうはいないかもしれません。
ただそれでも、筆者にとっては、先述した「残り時間」を考えると、ちょうど良いリストになりそうです。因みに、この37の温泉地のうち、筆者の過去の来訪体験歴としては約40%でした。もっと若い頃から意識が高ければ既にコンプしていたかもしれない(泣)。
残り60%、今後5年以内に踏破できるか?
懐具合と時間を考慮しながら、急いでゆったり動きたいと思います。

まとめ

この記事では、筆者の今後の「時限絶訪リスト」としたく、近年で評価される名湯リスト『名湯百選』、『日本百名湯』、『にっぽんの温泉100選』の3タイトルから、そのすべてで選ばれている名湯を37ヶ所抽出しました。
筆者の生ある内に、なんとかコンプリートしたいと思います。
これから温泉旅行を企画したい方、ご同輩のみならず多くの方々の参考になれば幸いです。

また、筆者の経験上、無論、この記事のリスト外となった全国の温泉地でも、このリストの温泉地に引けを取らない場所は多くあります(確信)ことを、誤解のないようお伝えする次第です。
別の機会に、筆者の体験上の、この選に漏れた場所や、穴場と考える場所もまとめたいと思います。

尚、この記事での3リストからの抽出はAIのGeminiに頼りました。一応簡単にチェックはしましたが、誤り等ありましたらご指摘ください。

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