2020 全豪オープン 新たな扉を開いた小さな戦士 西岡良仁【2020全豪】

2020全豪オープン 西岡2回戦突破 テニスのBonJin
引用:Australian Open TV  Youtube

西岡良仁が遂に難関を突破

2020年全豪オープン。年が明けて間もなく始まったグランドスラム大会で日本人選手たちも皆頑張っています。
そしてその中でもひときわ輝いている男子選手がいます。
西岡良仁、24歳。現ランキングは71位の小柄なレフティーです。

身長170cmと、2メートル近い大男がゴロゴロしているツアーのトップ100ランカーの中でD.シュワルツマンと並ぶチビッ子プレイヤーですが、欧米人であるシュワルツマンにも当然パワーで劣ります。
しかし、西岡は小柄ゆえのスピード、独自の戦術を遂行する高い技術、何よりも時にはふてぶてしくも見える勝負度胸を武器に上位ランカーと渡り合っています。

そして遂に西岡は、錦織圭以来なかなか日本人男子選手が手の届かなかった領域にまで踏み込んで見せました。

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グランドスラム2回戦の壁を越えた

西岡は1月22日の本戦2回戦でイギリスのD.エバンス(現ATPランキング32位)をストレートで降して悲願のグランドスラム3回戦進出を決めました。

2020全豪オープン 西岡良仁

1回戦 vs L.ジェレ 64 36 62 76

2回戦 vs D.エバンス 64 63 64


2020全豪オープン 2回戦 ハイライト

実は、これは1995年のウィンブルドンでの松岡修造(結果ベスト8)以来、日本人選手として錦織圭に次ぐ二人目のグランドスラム2回戦突破という快挙でした。
因みに錦織は2008年全米オープン初出場で当時18歳ながら4回戦まで進出しており、改めて錦織の凄さも再確認できます。

西岡は既にATPツアーでのタイトルを獲得するなど(2018年深セン)、2014年にプロ転向してからの実績も着実に積み重ねてきていて、グランドスラム本戦出場も2014年の全米オープン以降15回(今大会が16回目の本戦出場)に及びますが2回戦の壁はなかなか超えられずにいました。
そして2020年、東京オリンピック出場にも手の届く位置まできた小さな侍は、格上の相手を続けて凌駕して新たな階段を駆け上がりました。

西岡良仁 来歴

西岡「ヨッシー」は、日本のテニスファンにはもう「世界を股にかける一流有名人」であることは間違いありませんが、せっかくなのでこの飛躍の機会に来歴を見てみます。

  • 生年月日:1995年9月27日(満24歳)
  • 出身地:三重県津市
  • 身長:170cm
  • 利き手:左
  • バックハンド:両手
  • プロ転向:2014年
  • ツアー優勝:1回(2018深セン ATP250)
  • キャリア最高ランキング:58位(2017年3月)

テニススクール(現・ニックインドアテニスカレッジ)を営む(父・範夫氏は元プロテニス選手)家に生まれ、4歳からラケットを握る。公立の地元(三重県津市)小・中学校時代から全国で優勝(全国小学生テニス選手権・ダンロップ全日本ジュニア選手権など)し、15歳のときには盛田テニスファンドの支援を受けIMG・ニック・ボロテリー・テニスアカデミーに一時留学。青森山田高等学校を卒業。
またジュニアナショナルチームの一員に選出されるなど活躍。

二つ違いの兄の西岡靖雄もプロテニス選手(現在は選手活動はしておらず、西岡のサポートやジュニアの養成などコーチ業に携わっている)。

2013年、メキシコのフューチャーズ大会で優勝、全日本テニス選手権準優勝。

2014年にプロに転向、ヨネックスと専属契約締結し、同年グランドスラム本戦初出場(2014全米オープン・予選突破するも1回戦敗退)を果たす。
また仁川アジア大会の男子シングルスで日本人として40年ぶりの優勝(1974年テヘラン大会の坂井利郎以来)。

2015年、ATPツアー本戦初出場(2015デルレイビーチ・予選突破・前年に出場した全米オープンは厳密にはATPツアーではない)を果たしベスト8進出。
同年9月の全米オープン(予選突破で本戦出場)本戦1回戦でグランドスラム本戦初勝利。

2016年7月、ATP世界ランキング100位を記録、初のトップ100入り(同年8月に85位)。デビスカップ・ワールドグループ・プレーオフ(ウクライナ戦)で初のシングルス戦に登場し大会初勝利を挙げる。

2017年、ミキハウスと所属契約締結。
3月のインディアンウェルズ・マスターズで21位のI.カルロビッチ、14位のT.ベルディヒらを破る金星を挙げベスト16に進出、大会後にランキング58位を記録。
続くマイアミ・マスターズの2回戦(J.ソック戦)で負傷、検査の結果左膝前十字靭帯断裂と診断され手術となりツアー離脱・療養を余儀なくされた。
自身の絶頂期に大きなダメージを被ったが、リハビリに励む傍らYoutubeで自身の近況などの動画配信を開始し、現在に至るまでチャンネル運営を継続している(yoshi’sチャンネル)。

2018年、チャレンジャー大会を経て全豪オープン1回戦で復帰し、第27シードのP.コールシュライバーを降して見事復帰後初勝利。
9月の深センオープンでは予選から勝ち上がりATPツアー初優勝し自他ともに完全復活を印象づける活躍を見せた。

2019年、シンシナティ・マスターズに予選から勝ち上がり本戦2回戦で錦織圭との初対戦、初勝利を挙げ、そのままベスト8進出(日本人選手としてのマスターズのベスト8進出は錦織、杉田祐一に続き3人目)。錦織からの勝利は、トップ10ランカーからの初勝利でもあった。

2020年、初開催のATPカップ予選ラウンドで格上ランカー達(P.クエバス、N.バシラシビリ)から今季初勝利を含む2勝を挙げエースとして代表チーム勝利に貢献し、現ランキング1位のR.ナダルと初対戦。敗退するも善戦した。
現在全豪オープン本戦に男子シングルスのドローにダイレクトインで出場中。

YOSHIHITO NISHIOKA 西岡良仁公式ウェブサイト

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3回戦は王者ジョコビッチ!

こんにちの全豪オープンに話を戻します。

快挙を成し遂げた西岡の3回戦の相手は王者N.ジョコビッチ。奇しくも2回戦で伊藤竜馬を破って進んできました。

せっかく3回戦に進んだのに…嘆くべきなのか。

否、歓喜するべきなのでしょう。
少なくとも、上記の西岡のツイートには前向きな言葉しかありません。

西岡がジョコビッチに相対するのは今回が2度目、唯一の対戦は比較的最近とも言える昨年の2019デビスカップ・ファイナルズ予選で、そのときは16 26と完敗とも言えるスコアで敗れています。

錦織を破り、R.ナダルやJ.M.デルポトロさえも手こずらせた究極に近いレベルのチェンジ・オブ・ペースと、何より日本人離れしたクソ度胸。
今年に入って更に磨かれたそれらの西岡だけが持つ異能は、果たして今回ジョコビッチに通用するのでしょうか。

対戦を楽しみにしましょう。

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