今季最後のマスターズであるパリの大会が閉幕、ATPツアーでは、下部大会出場選手や一部の選手を除いて、短いオフシーズンに入りました。
そして、その一部の選手のひとりに、錦織圭も入ることになりました。
2018 ATPファイナルズ(ロンドン)の出場決定です。
おめでとうございます。
4回目の出場!とんでもなく凄いことです。
ツアーポイントの確定後の、J.M.デルポトロの欠場決定により繰上げ当選したかたちですが、無論、この世界では、アクシデントなども勝負の要素のひとつであり、堂々たる選出であることは言うを待ちません。
錦織も、公式声明で、デルポトロに配慮しつつも、素直に喜びを語っています。
上述の件も含め、今季も、ツアー最終盤に様々なドラマがありました。
パリの準々決勝後、私の多忙も重なり、この3日ほど、事象を時間単位で記事投稿することができず、いったん、今回の記事でまとめとさせていただきます(要するにキャパオーバーと、自身のモチベーション低下の言い訳 ^^;)。
2018パリ マスターズ 準々決勝
R.フェデラー vs 錦織圭
64 64
フェデラーの尋常ならざる集中力を見せつけられました。
錦織もコンディション、プレイともに悪くはなかった(少し硬さがあったが)と思いますが、王者の厳しい攻めと、戦略・読みの深さに及びませんでした。
私は、この試合前、勝負は互角以上と踏んでいましたが、やはり一歩(と言っても小さくない一歩)及ばず、無念です。
同 準決勝
N.ジョコビッチ vs R.フェデラー
76 57 76
両者のプライドがぶつかり合う、フルセットの死闘でした。
まったくもって、どちらが勝ってもおかしくなかった。
BIG4同士の試合もまばらになってきましたが、まだまだ至高の戦いは健在でした。
フェデラーは、この試合には敗れましたが、ATPファイナルズ(の優勝)を獲る気満々な様子ですし、伝説は終わる気配が見えません。
ジョコビッチはこれでマッチ22連勝継続、まさに無双ペースです。
そして、故障や不調を乗り越え、R.ナダルから、またしても、またしても王座(世界ランキング1位)を奪い返しました。
同 決勝
N.ジョコビッチ vs K.カチャノフ
57 46
カチャノフが初のマスターズ栄冠を掴みました。
今季のタイトルはこれで3つ目、大器、飛躍のシーズンです(他はモスクワ、マルセイユのそれぞれ250大会)。
キャリアでのタイトルも、他には2016年の250があるだけで、500を飛び越えて一気のマスターズ制覇となったわけです。
ジョコビッチは前日のフェデラー戦で削られたこともあり、コンディション万全というわけではなかった様子ですが、それでも、高度なパフォーマンスを随所に発揮します。
ただ、今回は、体力・気力ともに充実した、ロシアのホープがその潜在能力を存分に発揮し、快挙を達成しました。
元々の大きな武器である、強力なサーブとフォアハンドに加え、ラリーの全般的な技術も向上しており、彼もまた、非常な努力を怠らなかったことが伺えます。
実は、私は、かつて、2016全米オープンの対錦織戦で、初めてじっくりとカチャノフの試合を観戦した際、その能力に特に魅力を感じ、思わず記事にしたものでした。

うれしいような、うらやましいような…。
さて、錦織圭。
今季ここまで、結局、悲願のマスターズ制覇はなりませんでした。
正直、個人的には、それがとても残念です。
ただ、ビハインドしかなかった状況から、結果としてATPファイナルズ出場権をもぎとった彼の努力と成果は、本当に賞賛すべきものです。
満足しなければならないと思う気持ちと、彼ならまだ出来たと思う気持ちが複雑に絡み合っています。
ファンとは、人間とは、欲が深い生き物ですね(^^;;;。
強者しかいないATPファイナルズ。
華やかな宴を楽しみつつ、来季以降の来るべき「錦織圭最強時代」(BonJinの希望的観測)を見据えて、思い切り暴れてください。
