待ちきれないですね。
ですが、いよいよ日本時間の今夜、2018ATPファイナルズが開幕します。
まだ少し、時間もありますので、今大会の概要と、遡って大会沿革にもちょっと触れたりしたいと思います。
もちろん、既に詳しいも多数いらっしゃると思いますので、そういう方は読み飛ばしてください ^^;。
大会概要
2018 ATPファイナルズの大会は、シングルス部門とダブルス部門に分かれ、各8名(組)で争われます。
以下、ややこしいので、シングルスを対象に書きます(およそダブルスも準ずるしくみです)。
まず、8名の出場資格です。
2018年1月からの年間レースランキングを元に選出される上位8人が基本になります。
レースランキングとは、要するに、1月スタート時はすべてのATP選手が0ポイントで(正確には、シーズン末に開催される「パリ・マスターズ」終了後のランキングが発表された翌週、ポイントがリセットされる)、2018年の獲得ポイントのみで計算された、ファイナルズの出場資格に特化したランキングのことです。
レースランキングは、1シーズンに出場した獲得ポイントの多い18大会分の合計ポイントで計算されます。
いわゆる世界ランキング(エントリーランキング)は、前年の大会~当年の大会(直近の52週)の得失差で、休みなく週単位で計算され(大会実施の有無や週単位がずれることなどでの特例措置もあります)、リセットはありませんので、そこが大きく異なります。
例外的に、レースランキングの9位-20位の選手の中に当年のグランドスラム優勝者が居た場合、8位の選手に替わって出場(2人以上いる場合ランキング上位の選手1人のみ出場)します。
また、同大会では、選手のやむを得ないリタイヤに備え(ラウンドロビンのみ)、リザーブ(補欠)選手も選ばれます(9位-20位の間で辞退者を除く上位2名が選出され、出番が来なかった場合でも賞金が付与されます)。
因みに、決勝ラウンドでの試合前リタイヤがあった場合は、もちろん勝者は不戦勝となるものの、試合そのものはエキシビジョン扱いで開催されるようです。
ただ、これは、正式なルールがあるわけでなく、あくまでも観客のための苦肉の策で、2014年大会決勝では棄権したフェデラーに代わって、既に敗退していた地元在住のA.マレーが急遽呼び出されてジョコビッチと試合をしました。呼び出し要請連絡が来たとき、マレーは自宅で「マリオカート」のゲームをしていたそうです。
次に大会の構成ですが、4名ずつ2グループに分かれ、総当り戦のラウンドロビン(予選ラウンド)を戦い、各グループ戦績上位の2名が決勝ラウンドに進みます(試合はすべて、ベスト・オブ・3セットマッチの形式です)。
準決勝では、各グループの1位通過と2位通過がそれぞれ相対することになります。
ですから、現時点で決定しているのはラウンドロビンの組合せのみです。

尚、この大会でも、賞金だけでなく、下記のように多数の正規ポイントも付与されます。
来年早々の全豪上位シード争いも既に始まっているということですね。
・ラウンドロビン 200P/1勝
・準決勝 400P/勝利
・決勝 500P/勝利
全勝優勝すると1500P獲得!
これが、第5のグランドスラムと呼ばれる所以です。
大会沿革
なんと!栄えある第1回大会の開催は、1970年の日本・東京都体育館!
昭和40年代、高度成長期の日本は凄い!
「ペプシ・グランプリ・マスターズ」(Pepsi Grand Prix Masters)という名称でスタートしたそうです。
第1回の優勝者はS.スミス、準優勝がR.レーバー。
※ダブルス大会は1975年のストックホルムがから開催。
以降は開催年と開催地を、列挙します。
1971年~1976年 パリ、バルセロナ、ボストン、メルボルン、ストックホルム
※この間は、「ザ・マスターズ」(The Masters)と呼ばれていた。
1977年~1989年 ニューヨーク
※「ATPツアー世界選手権」(ATP Tour World Championships)に改称。
1990年~1995年 フランクフルト
1996年~1999年 ハノーファー
2000年~2002年 リスボン、シドニー、上海
※テニス・マスターズ・カップ (Tennis Masters Cup)に改称。
2003年~2004年 ヒューストン
2005年~2008年 上海
2009年~2020年 ロンドン(予定含む)
※2009年 ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals)に改称。
※2017年 Nitto ATPファイナルズ(Nitto ATP Finals)に改称。
※※冠スポンサーの「Nitto」は、日東電工株式会社(本社・大阪/東証一部上場)。
因みに、現時点での最多優勝回数記録1位は、R.フェデラーという人で、6回(2連覇を3回)、同2位は、N.ジョコビッチという人の5回(4連覇含む)です。
どこかで聞いたことがある名前ですね。
放送・配信予定(すべて日本時間)
2018年11月11日(日)21:00~(ダブルスからスタート)
●NHK BS1 [シングルス全試合を生中継予定]
●WOWOW(メンバーズオンデマンド)[シングルス・ダブルス全試合を生配信予定]
●GAORA [シングルス・ダブルス全試合を生中継予定]
●PARAVI(パラビ) [シングルス・ダブルス全試合を生配信予定]
●TENNIS TV [シングルス・ダブルス全試合を生配信予定]
えらく長くなってしまいました。
ちょっとだけ、どうでもいいような知識を仕入れました。
そして、このような舞台で日本人の活躍を見られる幸せも、改めて噛みしめたいと思います。
そもそも、錦織登場以前は、こんな舞台があることの報道すらほとんどなかったんですよ。
楽しみましょう。
ガンバレ、錦織圭。