このスイス・バーゼルは、錦織にとって印象深い場所のはずです。
2011年にWCで本大会に初出場した錦織は、そのまま快進撃の末に決勝まで進みました。
準決勝で破った相手は、当時ランキング1位(王座第1期)のN.ジョコビッチ。
そして敗れはしましたが、決勝では同地が地元でもある英雄R.フェデラーとの初対戦が実現したのです。
当時、ジョコビッチ戦勝利の報は驚きをもって世界中に伝えられました。
懐かしいですね。
2016バーゼル 2回戦
錦織圭 vs P.ロレンツィ
76 62
さて、こんにちに戻ります。
総じて、ヤバい局面はほとんどなく、落ち着いて観戦できたストレート勝利ではありました。
相手の様子を見ながら、ギアを上げたり下げたり。
序盤はミスも目立ちましたが、ショットの精度を確認しながら全体をコントロールしているような印象。
まさに、トッププレイヤーの通常運転、強いことが普通の貫録。
ただ、スコア、スタッツで眺めるよりもしんどいゲームでした。
ロレンツィは、34歳のベテランですが、なんとランキング的には今がキャリア・ハイ(38位)。
また、キャリアでのタイトルはATP250の一つのみですが、これも今年の7月にオーストリアの大会で獲得したもの。
要するに、 遅咲きで、今が旬のプレイヤーと言って良いでしょう。
ランキング差以上に危険な相手だったわけです。
このロレンツィが、とにかく走る、走る。拾う、拾う。
ストロークの強打も力があり正確、ネットプレーのタイミングも素晴らしい。
連戦が続くシーズン終盤にきても気力が充実していることが伺われます。
ただ、ゲームを通して1stサーブが良くなかったことだけが残念。
1stサーブがもう少し入っていれば、錦織も本当にヤバかったかもしれません。
錦織は、今大会が楽天OP2回戦での故障以来の出場ですが、これまでのところ体調は問題無いようです。
シーズン最終盤に向かって戦いは続きます。ケガだけは気を付けて。
3回戦はいよいよ正念場。
D.ゴフィン vs J.M.デルポトロ の勝者が相手です。
