閑話休題 ATP・WTAテニスプレイヤーの引退について

ネクストの台頭

今季、最後のツアーレベルの、文字通り「最終戦」、2018ATPファイナルズは、若手筆頭、怪物・A.ズベレフの優勝で幕を閉じました。

「BIG」の名を冠する数名が、相変わらずの突出した強さをみせつける一方で、かつてのような、全ての舞台での完全少数独占というような状況は、徐々にみられなくなってきています。

30歳前後の中堅でキャリアハイを迎える選手が出てきている一方で、特に今季は、生きの良い20歳前後の若手の躍進も目立ち、各大会の中盤以降での「歳の差対決」もしばしばあったように思います。

女子でも我らが大阪なおみの覚醒、グランドスラム制覇がありました。

時代は、確実に動いているのですね。

去り行く者たち

あまり触れたくない話題のひとつなのですが、今回は、時代の変化や、世代交代の結果として誰しもが避けては通れない、「引退」について述べたいと思います。

プロアスリートの世界では、その競技についての「職業的な引退」というものが、プロとしてデビューすると同時に、影のようにつきまといます。

なかでも、プロテニスという競技は、そのあり方のほぼ全部が、チームスポーツではなく、また、リーグ戦でもないため、まさにプレイヤー個人の活躍の是非のみに、職業としてのすべてが帰趨します。

プロテニスプレイヤーは、勝利によって得られる賞金とランキングのみが食い扶持と権威を決め(キャラクターや立ち位置によってはスポンサー契約収入もありますが)、自身への投資だけが頼りです。

勝てなくなれば必然的に居場所がなくなり、職業として成り立たなくなってしまう。

すべからく、いつかは、心身の衰え、ケガや病気、その他の諸事情により、一線から身を引くことになるわけです。

そう、すべからく、ランキング1位のプレイヤーでも例外はありません。

今季も、引退発表が公にもならないプレイヤーも含めると数十、ことによっては数百名のプレイヤーがラケットを置いたことであろうと思われます。

今季、引退告知報道などで、ある程度明らかになったプレイヤーを確認してみます。

男子 *****

S.グロス(最高53位 2018全豪が最後 サーブ最高速ギネス記録保持者)

M.ユーズニー(最高8位 別記事参照

D.フェレール(最高3位 来季のATPのスペインの大会が最後とのこと)

R.ステパネク(最高8位 2017年末に引退発表)

T.ハース(最高2位 2018年3月引退発表)

女子 *****

F.スキアボーネ(最高4位)

A.ラドバンスカ(最高2位)

M.バルトリ(最高7位 2013年引退、2018年復帰発表後に再引退発表)

M.ヒンギス(最高単複1位 2017年末に引退発表:3度目)

江口実沙(最高104位)

無論、すべてを網羅しているわけではありません。

ファンとしては寂しい限りですが、ここでみられる選手は皆、恐らく悔いのないプレイヤー人生を送ることができた人たちだとは思います。

お疲れ様でした。

※フェレールについては、また来季、記事にしたいと思っています。

歴代トップの引退年齢

次に、歴代の1位プレイヤー(30年ほど前まで遡ります)の引退年齢もみてみましょう。

B.ボルグ 26

J.マッケンロー 33

J.コナーズ 44(実際には1992年の40歳か)

I.レンドル 34

M.ビランデル 32

S.エドバーグ 30

B.ベッカー 31

J.クーリエ 30

P.サンプラス 31

A.アガシ 36

T.ムスター 32(42で復帰もツアーのマッチ勝利無し)

M.リオス 29(ランキング1位でGS制覇経験のない唯一の選手)

C.モヤ 34

E.カフェルニコフ 30

P.ラフター 29(2001年引退 2004年、2014年一時復帰)

M.サフィン 29

G.クエルテン 32

L.ヒューイット 35

J.フェレーロ 32

A.ロディック 30

一部の鉄人を除き、やはり、30歳前後が多いでしょうか。

プロテニスプレイヤーの競技生活の過酷さがわかります。

尚、プレイヤーの中には、一度引退発表、若しくは引退してから後に復帰する人も少なからずいます。

或いは、実質何年もプレイしないまま引退発表しない選手も多かったりします。

これも、チームスポーツでない競技の特徴でしょうか。

ヒューイットなどは、未だにダブルスなどでひょっこりエントリーしていたりしますし。(^^;

頑張れアラサー!

また、冒頭で述べたような世代交代の波がみられることは確かながら、医療、トレーニング等の進化により、30代でキャリアハイを更新、覚醒するような選手が少なからずみられることも近年の特徴かもしれません。

BIG4も既に全員30代です。

錦織圭もとうとうアラサーと言って良い年代です。

今、我々を楽しませてくれているベテラン陣にも、あと、5年でも10年でも活躍してほしいと願うばかりです。