四国八十八ヶ所霊場(1)

四国八十八ヶ所霊場 彷徨うBonJin

四国八十八ヶ所霊場についての知識

恐らく、国内の「霊場めぐり」と呼ばれるものの中で最も著名なのがこの四国八十八ヶ所霊場めぐりではないかと思います。

ここでは、その四国八十八ヶ所霊場めぐりについての必要最低限の知識を得てみたいと思います。
尚、筆者は他の稿でも述べているように、単に旅や観光などを好む一般人であり、自身がこういうジャンルに特別な知見を有しているとか、また信仰心に篤いといった者ではありません。
詳細な知見に関してはそのソースの紹介をさせていただくことなどに留め、ここでは筆者の「ざっくりとした」理解をあくまでも平易に披露させていただくこととします。
浅薄な知識故、勘違いや誤り等もあるかもしれませんのでご容赦ください。

四国八十八ヶ所霊場(2)では寺院のリスト、アクセスマッピングデータを掲載 ↓

四国八十八ヶ所霊場(2)
四国八十八ヶ所霊場 一覧とアクセス いざ、四国八十八ヶ所霊場めぐりへ。 所在地札所番号順の一覧表と、マッピングデータを表記します。 ...

八十八ヶ所霊場は弘法大師・空海の御跡

ネット上で調べてみるに、下記引用文のソースである四国八十八ヶ所霊場会という一般社団法人が、四国八十八ヶ所霊場について最も公式な立場を有する組織であることが推測されます(本部は香川県の75番札所でもある善通寺敷地内)。

以下、四国八十八ヶ所霊場めぐりの全般的な説明の引用文を整理して列記します。

古来、四国は国の中心地から遠く離れた地であり、様々な修行の場でありました。讃岐でご生誕されたお大師さま(弘法大師・空海)もたびたびこの地でご修行をされ、八十八ヶ所の寺院などを選び四国八十八ヶ所霊場を開創されたと伝えられております。
そのお大師さまの御跡である八十八ヶ所霊場を巡礼することが遍路です。

当初の遍路は、修行僧などが中心でした。その後、お大師さまに対する人々の信仰(弘法大師信仰)の高まりと共に、日本全国から多くの方が遍路されたといわれております。

そして、お大師さまのゆかりの地として、誰しもが一度は訪れたい霊場として発展していきました。

四国八十八ヶ所霊場会

「霊場」である寺院(お堂)は、「札所」とも呼ばれます。
参拝時に、報告の証でもある「納め札」というお札を奉納することからこう呼ばれるようです。
八十八ヶ所霊場にはすべて番号が付けられている(番外や開創霊場と呼ばれる特別な霊場もあります)ため、霊場は「●●番札所」とも呼ばれます。

以下、開創された弘法大師について。

弘法大師(こうぼうだいし)

お大師さま(弘法大師・空海)は、宝亀五年(774年)に讃岐「屏風ヶ浦」(現在の香川県善通寺市)でご誕生されました。
幼名は真魚。幼少より聡明であったといわれております。

15歳の頃、高級官吏(官僚)になるために長岡京に上り勉強をされ、18歳で大学に入学。その頃に吉野や葛城山で仏道修行をされている修行者に出会い、大きな影響を受けられ、自身の進むべき道が仏の教えであると決意されます。

そこで、周囲の反対を押し切って大学をやめられ、求法のために、ご生誕の地である四国の石鎚山や大瀧嶽、室戸崎などで虚空蔵求聞持法などの厳しい修行をされました。その修行の日々は『三教指帰』などに著されております。

その後、名前を「空海」と改められ、遣唐使の一行として唐に渡り、長安の青龍寺にて恵果和尚より密教のすべてを学ばれました。

帰国後、真言宗開創の許しをえられ、高野山や東寺を賜り、『即身成仏義』や『秘密曼荼羅十住心論』等を著され、密教を中心とした仏法興隆に努められます。

また、我が国最初の民衆のための教育機関「綜芸種智院」の建立や満濃池の修築など、教育普及や社会的事業にもご尽力されております。

そのご生涯を、鎮護国家、済世利民のためにつとめられ、人々が幸せであり、繁栄することを理想とされ、私達一人一人が自らの能力、才能を存分に生かしきる生き方を目指し、努力することをすすめられたお大師さまは、承和2年(835年)に高野山において62歳でご入定されました。

その功績を称えられ、延喜21年(921)に醍醐天皇より弘法大師の大師号が贈られております。

四国八十八ヶ所霊場会

筆者が悠久の彼方に学んだ高校日本史が甦ります。
そう、弘法大師・空海は遣唐使でした。たしか恵果和尚との接触は半年程度だったと言われていました。たったそれだけの期間ですべての密教の秘法を伝授されたわけです。
因みに、後に天台宗を開いた最澄も同時に遣唐使として海を渡っており、両名各々の生涯に渡り関わり合いを持つことになりました。
現在一般に、空海については、Wikipediaの項目に詳細があります。

お遍路・同行二人

「お遍路(おへんろ)」とは、本来「霊場」めぐりの行程や巡礼修行のことを指しますが、巡礼する人のことも「お遍路さん」と呼んだりします。
この四国八十八ヶ所霊場めぐりで「お遍路」という言葉が一般に広まった経緯もあり、「お遍路」と言えば八十八ヶ所霊場めぐりの修行者という風に言われることが多いようです。
また、その「お遍路」には「同行二人(どうぎょうににん)」という言葉が良く付随して言われます。

同行二人(どうぎょうににん)

遍路修行をしているとき、常にお大師さま(弘法大師)と共にいるということ。
四国遍路の場合は、その象徴として、金剛杖がお大師さまそのものとされています。
遍路修行者は複数人であっても、個人対お大師さまの同行二人であります。

四国八十八ヶ所霊場会

一人で修行しているのではないよということですね。修行者を励ますための言葉なのか、或いは修行をサボらないように戒めるためのものなのか…。

お砂踏み

四国八十八ヶ所霊場めぐりでよく聞く「お砂踏み」という言葉があります。

お砂踏み

お砂踏みとは、四国八十八ヶ所霊場各札所の「お砂」をそれぞれ集め、その「お砂」を札所と考えて「お砂」を踏みながらお参りすることです。
そのご利益は、実際に遍路をしたことと同じであるといわれております。

江戸時代には、四国八十八ヶ所霊場を模し新四国、島四国、八十八ヶ所などと呼ばれる四国八十八ヶ所各札所のご本尊さまと「お砂」を安置するうつし霊場やお砂踏み道場などが日本全国に数多く造られました。現在でも数多く寺院でお砂踏みが行われています。

また、「お砂踏み」とは、四国遍路ができない人の為に四国遍路を身近に感じていただくものでもあります。
時代が流れ、四国は格段に近くなりましたが、それでも様々な理由で四国へ訪れることが出来ない方もいらっしゃるのではないかと思います。

そこで四国八十八ヶ所霊場会は、何らかの理由で四国へお参り頂けない方にも、少しでも四国遍路の魅力に触れて頂ければと考え、お砂踏み一式を皆様のもとへお持ちして体験して頂く「お砂踏み巡礼-へんろのこころ届けます-」(以下、お砂踏み巡礼)という企画をいたしました。

この「お砂踏み巡礼」は長机が4脚程あればどこででも、また、どなたでも「お砂踏み」を行うことができ、仏さまやお大師さまとご縁を結ぶことが出来ます。

「お砂踏み」や「お砂踏み巡礼」の様子はイベント情報でご確認ください。また、「お砂踏み」や「お砂踏み巡礼」に関するお問い合わせは四国八十八ヶ所霊場会までご連絡ください。

四国八十八ヶ所霊場会

日本らしい発想というか、優れた代替案というべきか。「こうすれば、やったことになる」的な制度ですね。几帳面なのかいい加減なのかよくわかりませんが、こういう日本の仏教文化の寛容さは、筆者は嫌いではありません。仏教に限らず、日本人は面白いことを考えるものですね。

お遍路の心得など

巡礼である以上その作法などが当然あります。
しかし、弘法大師の教えは広く、懐の深いもので、「お参り」「祈り」の心を持ち一定のマナーさえ守れば誰にでも開かれているものであると説いています。

お大師さまは、鎮護国家・済世利民を強調され、人々が幸せであり、繁栄することを理想とされました。私達一人一人が自らの能力、才能を存分に生かしきる生き方を目指し、努力することも勧められました。そのお大師さまの御跡を慕い同行するのが遍路です。
また、遍路は心の変革をもとめる行為でもあります。別段深く考えなくとも、ただ寺を巡っていくうちに、自ずと心の変革がなされていくともいわれています。難解な書物を読んだり、難しい経典を解釈し、常人が及ばぬ苦行を積むということを求められているのではありません。しかし、霊場を遍路するという行為は、一時的にせよ聖域への現世離脱的な行為であり、さまざまな作法や決まりごとがございます。実際の行動に移る前に、あらかじめ、心がけや行動に込めた意義を心に刻んでおけば、遍路がいっそう深められるのは確かでしょう。古来より遍路では「祈り」が大切だといわれております。ご丁寧にご本尊さま、お大師さまをお祈りください。

四国八十八ヶ所霊場会

お参りの仕方
  1. 霊場・札所(ふだしょ)へ到着したら合掌して一礼。
  2. 手を洗い口をすすぎ、身を清めます。
  3. 先ずご本尊様(通常は本堂)をお参りします。
  4. 次にお大師様(大抵は「大師堂」という建物があります)に参り、ろうそくとお線香を捧げ、「納め札」や写経など、お賽銭を納めます。
    合掌し、お経(般若心経・光明真言・南無大師遍照金剛ほか)を唱えます。
  5. 納経所(のうきょうしょ)で御朱印帳に御朱印をいただきます。
    御朱印帳は、2度目の巡礼からは功徳の証として重ね押しをしていただくのが通例のようです。
  6. 出発時に合掌して一礼します。
身支度

下図はほぼフル装備のイラストです。
無論、通常の私服でも問題はありませんが、気合を入れるのであれば…。
因みに筆者は、通常の私服に、輪袈裟(わげさ)、念珠、納経帳でご参拝です^^;。

お遍路身支度 彷徨うBonJin

尚、身支度の用品は1番札所をはじめ各札所や、様々な通信販売ショップでも販売しています。
用品の紹介は以下をご参照ください。

遍路用品 – (一社)四国八十八ヶ所霊場会

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