並みの選手ならもうここで十分なんです。
ここまで来たのも、とんでもないことなんです。
先週の決勝で力負けしたトップランカー相手に、文字通り完璧なリベンジも果たしました。
錦織圭、本当に、本当に凄い!
サーブが安定すれば、世界ランキング6位に対してBPさえも与えない。
2018 ロレックス パリ マスターズ 3回戦
K.アンダーソン vs 錦織圭
46 46
エントリーランキングでは週明け8位が確定。すみません、9位でした。
今季末の本当の最後の最後に、とうとうひとケタ台復帰です。
来季の展望が開けてきたばかりでなく、ボーナスステージのロンドンも現実味を帯びてきました。
これら数字的な成果は、他の選手の動向も複雑に絡み合う相対的な結果であり、目標或いは予想と呼ぶには、たとえ半月前であっても希望・憶測の域を出ない代物です。
ましてや、年初からのの主要大会を見送っての故障明けコンディションから、それらをほぼほぼ実現してしまう、この男!
ただひとつ、今季中のマスターズ初制覇という成果を除いて。
私は、数年前から、「現代テニス界アラサー最強説」の信者です。
メディカル・コンディショニングとその理論、ギア(道具)、IT分析、コーチング等々の劇的な進歩により、体力・技術について、年齢に応じたスポーツ界全体の底上げ傾向がみられます(若年層にとっては技術の早成、高齢層にとっては身体寿命の延伸)。
ただ、一定のメンタル面についても同様の恩恵を受けている一方で、「経験」という、メンタル面の重要な要素だけは経年という条件が必要です。
それらが整い、熟成をみるのが、30歳前後ではないかと思うのであります。
もちろん、例外もあり、不運にも疾患や大きなケガが当該時期に重なり、その熟成を生かせないケースもあります。
また、 各選手の持つキャパシティには当然ながら身体特性をはじめ、性格、才能、努力、方法論による差もあり、それぞれのピークの結果にも差が出ます。
しかし、錦織くんは、恵まれた才能と運を持っていたことも大前提ながら、適切な道を選んで、またそのためのあらゆる努力を惜しみませんでした。
まさに、「現代テニス界アラサー最強説」の「トッププレイヤー版」の序章に差し掛かったはずです。
来季のために、とにかくこのロレックス パリ マスターズが欲しい!
準々決勝は歴史上最強王者R.フェデラー、気が早いですが、準決勝は恐らく現・最強王者N.ジョコビッチ。
もう、過去の各実績や対戦成績などは関係なし。
「時は来た」とまでは言い切れませんが、「時は来つつある」と考えて良いとおもいます。
彼らモンスターに対しても、単なる挑戦者でもなく、堂々たる対等なライバルとして臨むべき時期に来ているはず。
錦織くんも立派なモンスターに成長しているのだから。
ここのところ、タイトルこそ惜しくも逃しているものの、体力に問題ないときの戦い方は、円熟味を増しており、冷静なプレイが目につきます。
自信は既にあるはず。
そして、試合中にも、その自信を疑わないこと。
貪欲さを前面に出して、咆哮をあげて自身を鼓舞して欲しい。
フェデラーとの試合は、正直、観る側も、お互いの超絶技巧や駆け引きなどを楽しみたい思いもありますが、今回はどんなかたちでも良い、勝負に拘って欲しい。
今週、全てを越える!
参考:もう、この日本人は、こんな位置づけなんです。↓
年末時点のランキング10位内 通算回数
16回 コナーズ、アガシ、フェデラー
14回 ナダル
13回 レンドル
12回 サンプラス
11回 ベッカー、ジョコビッチ
10回 マッケンロー、エドバーグ
9回 ビラス、ロディック 、マレー
8回 ボルグ
7回 ビランデル、チャン 、フェレール、ベルディヒ
6回 カフェルニコフ、ゲルライティス、イワニセビッチ、ノア
5回 ヒューイット、ダビデンコ、モヤ、ナスターゼ、ムスター、ヘンマン、ナルバンディアン ワウリンカ、ツォンガ、デルポトロ
4回 クーリエ、オランテス、アッシュ、クレルク、メイヤー、エンクイスト、ソロモン、ディブス、クライチェク、チリッチ、錦織
どうでもいいけど睡眠不足がつらい。